【工場 ロボット】自社に適した教示方法は？直接教示法と間接教示法について|株式会社OTECH

ロボットの教示方法は2種類ある

教示はいわゆる「ティーチング」のことで、ロボットが適切な処理を行えるように位置、速度、動作の順序などを記憶させるのが目的です。教示方法の種類には、直接教示法と間接教示法があります。直接教示法は、作業者自らロボットアームを直接手や工具などで動かし、動作を覚えさせる仕組みです。ダイレクトティーチングが該当します。

一方、間接教示法はロボットに直接触れることなく、データ入力などの方法で間接的に動作を覚えさせます。オフラインティーチングやオンラインティーチングが含まれます。

やみくもにロボットを導入しても目ぼしい成果は得られません。現場の状況や企業が求める内容などに合うものを選択できると、高い生産性や作業効率の向上などの実現につながります。

直接教示法が適している作業工程は？

ロボットを直接動かして動作を教え込む直接教示法は、単純作業の効率化を検討している場合に向いています。主な作業内容は、ネジ締め作業や組み立て作業などです。簡易的に動くロボットを導入することで、人の手で作業したときよりも効率的かつミスなく進められます。また、整列や箱詰めの工程も適しています。

作業者が直接工場まで赴き、教示作業を行うのが一般的です。一時的に生産ラインが停止するというデメリットはあるものの、再稼働した後の生産性を高められます。

外部に作業を依頼した場合、作業者がロボットの動作確認や設置まで請け負うケースが多く、また、導入後にトラブルが起こらないように整える点もメリットです。

間接教示法が適している作業工程は？

間接教示法は、より精密的な作業を行うことを目的としてロボットを導入する場合に適しています。PCをはじめ、タブレットやスマートフォン上で動作内容をプログラミングし、そのデータを用いてロボットの精度を高められるでしょう。

また、細かな動きも実現可能です。例えば、以下のような作業を自動化できます。

• バリ取り
• 穴あけ
• 溶接、溶射
• カット
• 搬送
• 洗浄、塗装

ロボットを導入することで、人件費の削減やヒューマンエラーの防止などに取り組めます。また、人の手だと数日かかる作業を1日で完了させるなど、作業の効率化も実現できます。ただし、便利に作業を行える反面、自動化は技術者の技量も必要です。より複雑な作業工程に対応するためには、ティーチングが正確でなければなりません。

また、莫大な初期費用が発生することも予想されます。自社の強みや弱みなどを理解し、自動化に必要な教示方法を把握したうえで依頼しましょう。